シルクロード日誌

日本シルクロード文化センターのブログページです。シルクロードに関する情報、コメント、旅日記などを綴ります。
茶馬古道を旅した気分ー第86回シルクロード講座

9月9日の第86回シルクロード講座は「チベットへ続く茶馬古道」でした。カワカブ会代表の小林尚礼さんに話していただきました。小林さんには2015年1月の第58回シルクロード講座で「ブータン 山と森と神の国」と題してブータンの聖地のことをお聞きして大好評でした。(そのときの報告はこちら。)

 

今回は、中国の南西部からチベットにかけて、3,000 キロ以上に渡ってつづく古道「茶馬古道(ちゃまこどう)」の話でした。

茶馬古道は1 千年以上昔から、チベットと中国が茶の交易を行ってきた道で、茶の原産地とされる雲南南部の亜熱帯の森や、四川の茶山から始まり、少数民族が暮らす地域を通過して、横断山脈の深い谷と雪山に分け入ってゆきます。そして、平均高度4000m のチベット高原をこえて、チベット仏教の聖地ラサヘいたります。

 

お話は、まず茶の原産地で、日本の茶畑とは景色の違う茶の栽培の様子、樹齢1000年を越す古茶樹との出会いや、雲南地方の少数民族のそれぞれのお茶の飲み方、プーアル茶の作り方、いにしえの茶馬古道の一部が今も残る街並、キャラバン宿、茶を栽培してない村や町でも必ず店先に並ぶ固めた茶葉、バター茶の作り方など、豊富な写真で紹介してくださり、興味深いことばかり。早速質問が飛び交います。


バター茶の作り方(撮影 小林尚礼)
 

休憩を挟んで、小林さんが取材で2008年に踏査したチベット部分のお話へ。雪に阻まれて超えることが出来なかった5,250mの峠を、逆側から挑戦したり、落石が道を塞ぐ片側絶壁の崖の1本道を自力で石を退けながら車を通す話、雪道を足跡を辿りながら進んで行って目的地にたどり着けたけれど、実は熊の足跡だったなどの冒険談にひきこまれます。ただし、単なる冒険ではなく、あくまでも茶馬古道を探る旅。ところどころで、その証拠を確認して行きます。そして到着したチベットのラサ。いろいろ変わっているけれど、人々の祈りの姿は変わらないということでした。

ラサのポタラ宮が見えた(撮影 小林尚礼)

 

最後はカワカブ会の今年6月の茶馬古道の旅第3部、梅里雪山からラサへの旅の写真を見せていただきました。来年10月前後に第4部ラサからネパールを計画されるそうです。

 

時間があっという間にすぎてしまった3時間でした。多くの参加者が恒例「鮮の庄」での懇親会に引き続き参加して盛り上がりました。(報告 周東)

| シルクロード講座の報告 | 02:19 | comments(0) | - |
きのうシルクロード講座でお話ししました。

「シルクロードの真髄を極める旅―西域南道から河西回廊、青海と長安―」

 きのう10日(土曜日)午後、表記の講座を開きました。

一生懸命、お話ししました。

講座が終わって・・・

 

 この間、公私ともに多忙で、といいたいところでしたが、わたしに「公」なんてありません。「私」の多忙さばかりですが、極端に多忙で疲労困憊しました。

 とくに、行き先を急に変更せざるを得なくなった河西回廊の旅の準備は、3日間でパワー・ポイントをつくりました。それでも110枚ほどの写真を一枚一枚説明することができました。

 15人ほどの聴講者のうち8人のツアー参加者のうち、兵庫県と千葉県の方を除いて5人が参加されました。驚いたことに宮崎県からの参加者が、この日の講座のために、朝一番で起きて参加してくださいました。

また、お1人は講座終了直後に参加を申し出てきました(飛行機の座席があるかどうか12日にならないと分かりませんが)。

懇親会で。ツアー参加者中、最年少の愛子さん。右は懇親会を取り仕切るうちの奥さん

 

 

 わたしも一生懸命旅先の特徴を覚え、過去の旅を思い起こしてお話ししました。なかなか難しかった敦煌莫高窟の窟の説明もできました。

ツアー参加者中最年長(84歳)の加藤さん

 

 

 講座を終えて、本当にほっとしているところです。でもまた、7月22日(土)には「現代シルクロード研究会」の講義があります。それがおわると、いよいよ8月5日から河西回廊の旅が始まります。

 来月の講座は、わがクラブの若手役員・田中浩太による「イヴン・ファドランと旅する10世紀の中央ユーラシア」です。是非、ご参加ください。

 

| シルクロード講座の報告 | 10:39 | comments(0) | - |
はじめまして ちゃるぱーさ です。   野口信彦

 13日の土曜日、第83回目の「シルクロード講座」を開きました。

 出演は、音楽ユニット・ちゃるぱーさ(佐藤圭一、やぎちさと)さん。

 どういうことか3年前の前回、わたしはどこかのシルクロードに行っていて、お目にかかっていなかったのです。

「左手の拳を結んで上向きにするとアフガニスタンです」と佐藤さんが説明すると、

彼あきらくんが実演してくれます。

 

 音響などを持参する「ちゃるぱーさ」は、携帯用の音響や楽器の搬入があるので、早めに来ました。前回はまだ1歳前の赤ちゃんだったあきらくんも、今回は3歳の可愛い盛りの坊やでお出ましでした。4年前の孫娘を思い出します。

ご両親の演奏中でも、あきらくんはコックリコックリをはじめました。

でもご両親は、そのまま演奏を続けます。三人のイキはピッタリです。

やがてお布団を出してもらって、オネムリです。大人たちは彼ばかり気にしていました。

 

 あいにくの雨でしたが、あきらくんは両親が準備中でも、お二人から片時も離れないで遊んでいます。この日は2組の主役の1人でした。

 

 7月のシルクロード・ツアーに参加するMさんから翌日、早速、メールが来ました。

 

 「ちゃるぱーさ」の演奏 すごくよかったです。

 心地よい音楽でした。アキラ君の助演もよかった。

 乾いた風の吹く木陰で聞いたら どんなに素晴らしいだろうと思いました。

 ・・・これで参加費 1000円 安いです。ありがとうございました。

 参加者の中に、2010年モンゴル旅行で一緒だった神(じん)さんがいたような気がします。勘違いですか?

では、6月10日にまた。            M子

 

 神さんは来ていましたよ。

 

 ちゃるぱーさは、今度は11月4日の日本シルクロード文化センター恒例のイベントに出演してくれます。

 

 この日ははじめ、佐藤圭一さんからアフガニスタンの過去と現在、政治、宗教そしてミュージック・シーンなどのお話がありました。この話だけの講演会も必要かなとも思いました。

 

 アフガンの人口の半数を占めるパシュトゥーン人はアフガニスタンと同じ意味で、その意味は「気高くて強い人たち」だということ。ビンラーディンは訪問者としてアフガンに来たので、客人としてもてなさざるをなかったので、敵(アメリカ)に差し出さなかったということなど、はじめて聞く話もたくさんありました。

 

 

 そういう点でいえば、昨年の我が日本シルクロード文化センターの年一回のイベントを、アフガニスタンを中心にして構成しましたが、大使に講演をお願いして「来る」という確約だったものが、案の定、大使館の別の者が来たということとは別に、アフガンのソ連侵攻から内乱・内戦、アメリカの攻撃に至る焦眉の課題の話がほとんど出ないで、アフガンが天国か極楽であるかのような話しかしなかったということがありました。

 

 佐藤さんは、そのことについては「彼らは、国内の最も悲しいことを語りたくないのでしょう」という意味のことを言っていましたが、私はいまだにこのことについては納得できていません。まだ抗議しています。心の中でですが。

 

また、国内の民族構成、言語、イスラームのこと、バーミヤンなど古代遺跡のことなどなど、わたしにとっては、この種の話をこそ聞きたかったのだという思いでいっぱいでした。

おくさんの「やぎ ちさと」さん。

とても素敵な女性であり、良きママでした。

「ママさん」でなく「ママ」という言い方に私の称賛の気持ちが込められています。特にその音=音楽に対する感性、太鼓に特化した感性がとても素敵でした。今度はソロを聞きたいのです。

 

懇親会も、彼の独断場です。

| シルクロード講座の報告 | 09:58 | comments(0) | - |
2月のシルクロード講座の報告です。

第80回シルクロード講座「古代オリエント世界の魅力 ― 『ギルガメシュ叙事詩』をめぐって ―」が、講師:古代オリエント博物館長 月本昭男さんで行われました。

少し遅くなりましたが、日本シルクロード文化センター役員の持ち回りで感想文を書いていただいていますので、鈴木昇さんの感想文をご紹介します。

 

その前に、改めて「古代オリエント世界の魅力 ― 『ギルガメシュ叙事詩』とはなにかについてお知らせしておきます。

「シュメール人の英雄叙事詩でメソポタミア文明の代表的文学。『旧約聖書』に先立つ「大洪水」が見られ、世界最古の物語とされている。楔形文字で粘土板に書かれたものが残されている」講師。

講師の月本昭男さんをご紹介します。

 

アッシリア学者、聖書学者、宗教学者。東京大学卒業。上智大学神学部神学科特任教授。立教大学文学部キリスト教学科名誉教授。
著書『目で見る聖書の時代』、『古代メソポタミアの神話と儀礼』『この世界の成り立ちについて 太古の文書を読む』など。翻訳『ギルガメシュ叙事詩』『創世記』など多数。
会場は「みんなの広場」(狛江市東和泉2-
20-
12 えのき2番館1階)でした。

楔形文字でギルガメシュ叙事詩の一部が刻まれた粘土板

 

 

鈴木昇さんのシルクロード講座感想

 

ギルガメッシュ。ごぞんじの方は少ないそうです。聖書に詳しい知り合いに聞いたところ、はじめて聞く、と言っていました。
ギリシャの「オデュッセイア」と同列に扱われる世界最古の文学作品。バビロニアの叙事詩とのことです。
粘土板にくさび形文字で刻まれてきた作品が欠けた部分を補うとき、再構成がされ、まとめられてきたこと。
旧約聖書で言う「ノアの方舟」の原型といわれる大洪水伝説がでてきます。


お話そのものは、岩波書店から「ギルガメシュ王物語」全三冊の大型絵本で出ています。ただ、3冊目が品切れです。お話の概要がよくわかります。全文は、筑摩書房から出ています。
叙事詩では、友情が大きなテーマとなっています。主人公が大きく変わっていく様が描かれています。興味深い、聞かせる話でした。

 

| シルクロード講座の報告 | 09:21 | comments(0) | - |
1月のシルクロード講座では・・・・

 14日の土曜日、今年初めてのシルクロード講座を開きました。

 この日は、ともかく寒い日でした。今年最強の寒さと言っても、このところ連日“今年最強の寒さの日”ですから・・・・

 九州及び東京・神奈川・静岡くらいまでの地域以外はほとんどが雪ではないでしょうか。列島が凍えて縮こまっているような寒さですが、この日も元気に13人が集まりました。

皆さん熱心にナヒードさんのお話を聞いています。

 

 そしてこの日の演者はナヒード吉成さん。もう、正月のシルクロード講座はこの人の指定席のようです。ナヒードさんはイラン生まれで東京在住の長い方です。ラジオジャパンのペルシア語翻訳とアナウンサーで、ペルシア詩の朗読を介し、様々なメディアでの出演やライブ演奏などを行っています。よく、六本木などでのライブの案内が来ますが、若いころは毎日のようにいきましたが、いまの年金生活にとってはなかなか行かれません。

 彼女は年末には故郷イランの北部地方へ帰郷したようですが、この日もイランのお土産を持参してくださいました。

お話し中でも、活発な質問が出ます。

 

 テーマは「ペルシアの詩と音楽を楽しむ」です。しかし、この日の直前、わがクラブの事務局長に「奈良へ行ってきたので、そのことを話したい」と言ってきました。お願いし宣伝したテーマと違うし、このお話はとても貴重な内容なので、改めてお話をしていただこうということになりましたが、私が電話しときにも再度、要請されました。「それでは、それで全部を使うのでなく、ある程度ということでお願いします」ということになりました。

寒い日です。このような日に参加される方々は、もう常連さんです。

 

 

 彼女はNHKの仕事で11月の3日間を奈良で過ごしたそうです。パンフレットもみんなの分を持ってきていただきました。題して「正倉院展『式部省木簡の世界』―役人の勤務評定と昇進−」。

 

 副題にもあるように、発見された木簡には役人の勤務評定などもがあったそうです。ナヒードさんが何よりも強調したかったことは、ここで発見された1300年前の女性の衣装がペルシアの衣装と似ているということでした。「日本では当時の飾りとして残されているが、ペルシアでは日常生活にあるものとして身に着けているものです」と強調していました。

衣装をここでご紹介できないのが残念ですが、浦島太郎の竜宮城の乙姫様が着ているような衣装です。

皆さんの関心が最も高かったことは、文字を右から書くことでした。

 

 

 雑談のような懇談会のような極めて気楽な雰囲気で行われたシルクロード講座は、楽しい雰囲気のうちに終わり恒例の懇親会に移りました。

懇親会の席ですが、これでも随分と熱心に会話しているんですよ。

 

 その席で私は彼女にあるお願いをしました。2月15日に武蔵野市の老壮連合会シニア講座での講演会に一緒に出席してほしい、と。まだ、運営側の方に打診はしていませんが、断られることはないでしょう。

 とにかく“私たちのシルクロード”は、このようにしてスタートしました。

 

 わたし自身のことと言えば、1月28日には「現代シルクロード研究会」でのモンゴル史のレジュメづくりとパワーポイント作成に全力を挙げなければならないし、2月の武蔵野市での講演会にも全力を挙げなければなりません。

 さらに、最近私が引き受けた全国的なスポーツ関係の交流組織の事務局長としての様ざまな仕事が津波のように押し寄せて来ています。年だからといって、一休みする暇もありません。まだまだ人生最盛期です。

| シルクロード講座の報告 | 11:42 | comments(0) | - |
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