シルクロード日誌

日本シルクロード文化センターのブログページです。シルクロードに関する情報、コメント、旅日記などを綴ります。
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第16回シルクロード講座&サロンが開かれました。
10月のシルクロード講座は、ちょっと異色のテーマでした。
「大相撲の国際化とメディア言説ー朝青龍問題を中心に」と題してバー・ボルドーさんに、モンゴル人側から見た朝青龍問題を話してもらいました。
ボルドーさんは内モンゴル出身で、中学生の頃から日本語に触れる機会があり、高校の語学選択も日本語、大学ではちょうどできたモンゴル語で学ぶ日本語の学科に入り、日本に留学して千葉大学の社会文化科学研究科修了。モンゴル相撲と相撲の比較研究を行い、博士号取得。現在東京外国語大学、和光大学で非常勤講師をされています。
日本国籍を取られて、日本名は富川力道さん。
モンゴル関係のイベントを多く手がけているので、知っておられる方も多いのでは。


さて、本題の講演の方は、朝青龍の処分について、日本とモンゴルとの反応の違いから。
日本では、処分は妥当、モンゴルでのサッカーの件は仮病で、その他暴力事件も含めて「品格の欠如」と言われる。業績より、言動や品格を重んじる。
メディアも「品格」を言うが、そもそも品格とは何か説明されずに一人歩きしている。
一方モンゴルでは、処分は重すぎる、強い横綱の意図的排除との見方もあり、海外で記録を塗り替えてきたなど業績重視。


けれど、この問題は朝青龍個人の問題と指導できてこなかった相撲協会の問題があり、大相撲の国際化とはどうあるべきかを考えるチャンスでもある。アマチュア相撲では世界相撲選手権大会も開かれ、伝統を内在したパフォーマンスであり、格闘技というプロスポーツである。
横綱に神格化を求めるより、その役割、人格により重点を置いて評価すべきで、「公共財」であるという教育をすべきだと、いろいろな研究者の論文も紹介しながら話された。


私たち日本人があまり知らない事柄もあって、とても興味深い内容だった。
ボルドーさんは自身モンゴル相撲(ブフ)をやられるし、研究のため日本の相撲の教習も受けられたという。
「3役力士に日本人は魁皇一人、なぜ日本人は弱いのか?」との質問に、日本人はつき押し相撲で1方向の攻めを基本とするが、モンゴル相撲では、相手を地面に触れさせなければ勝てないので、ひねりや投げなど他方向の動きを必要とする。日本人は決まり手以外の攻めをされるとついて行けない。練習の仕方から変えて行かないといけないのではないかとのことだった。

 ボルドーさん

サロンでは、8月19日から26日に当会が主催した「モンゴル大草原の自然と乗馬体験の旅」を写真で紹介。大草原の空気を少しでも感じていただけただろうか。
写真の中に、子どもが捕まえてきたハリネズミがでてきたが、ボルドーさんが子どもの頃、ハリネズミが牛の乳を吸ってしまった話をされ、懐かしがっておられた。
「内モンゴルと河西回路の旅」の報告は、パワーポイントが上手く動かず、別の機会となってしまった。


恒例の懇親会は、講座では話さなかった、ボルドーさんの結婚の顛末などで盛り上がった。今回も出席者の中に、ボルドーさんと同時期に千葉大の大学院に在籍していた方がいて、思わぬ出会いが多い、不思議な集まりであることを実感した。(周東 記)
                              


★★★ お知らせ ★★★

11月14日(日)に予定している毎年恒例のシルクロード講演会で、講師のARZUさんが急に来日できなくなり、当会の野口代表が、「ウイグルの歴史と現状」を話すことになりました。ウイグル舞踊と民族音楽は一流の演者を予定していますので、是非お越し下さい。
会場は、いつものところでなく、狛江駅北口徒歩1分の「泉の森会館」です。
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