シルクロード日誌

日本シルクロード文化センターのブログページです。シルクロードに関する情報、コメント、旅日記などを綴ります。
<< ユーラシアンクラブの創立20周年のお祝いに行ってきました。 | main | モンゴル祭りが行なわれます >>
正体見たり枯れ尾花
 連休中でも連載のシリーズを続けようと思っていましたが、どうしても書かないわけにはいかない事態が起こりました。

 

 かねてから私は、2020年にオリンピックを東京に招致することに疑問を抱いていました。

 

 理由は、東日本大地震の被害の復興がまだまだ進んでいないこと。しかも原発の被害が収束していません。まだ10万人以上の被災者の皆さんが自分の家にもどれない、安定して暮らせる家を持てない状況の下では招致運動は早いのではないかと思っていました。さらにオリンピック精神を投げ捨てた招致委員会の商業主義的なやり方に疑問を抱いていました。

 

五輪招致をめぐる他都市批判発言について、記者団の質問に答える東京都の猪瀬直樹知事=30日午前、東京都庁。(サンケイ新聞)


 そこへ飛び出しました、猪瀬東京都知事の暴言です。

 「イスラム諸国が共有しているのはアラーの神だけ。彼らは互いにケンカしてばかりいる。そして階級がある」という言葉には、イスラム社会への踏み込んだ批判が込められています。

 

 この思想の底には、かつて戦前、日本軍部が“東洋の解放”と銘打って、欧米の植民地にさせられていたアジア各国を「解放する」という大義名分を“発見”して、横暴な侵略戦争に入っていた時と、考え方の上では共通したものがあります。いわく「大東亜共栄圏」思想です。

ロンドン五輪の閉幕式の日本選手団。

 

 「トルコの人たちは長生きしたければ、日本のような文化をつくるべきだ」とまで言いました。恐るべき無知です。かつてシベリア南部とモンゴル高原に生まれた遊牧民族が、人類史を促進する文化を形成し、世界史を前へ前へと推し進めました。この世界史を理解することは彼には無理でしょう。しかし、少なくともオリンピック精神にある、すべての民族・文化を超えた友好親善の理念が決定的に欠如した無知蒙昧のやからということがはっきりしました。

 

 それだけでなく彼は、現代の世界の動きの中でトルコの果たしている役割を知らず、ましてや過去、トルコの軍艦が日本へ親善訪問をした帰りに台風にあって遭難し、沿岸の村人が身を呈して救出し、温かい食物とスープを与えたことがトルコの教科書にも書かれており、ほとんどすべてのトルコ人が日本に対して友好的な感情を抱いていることを知らなかったのでしょうか。

 

 彼は1月に立候補ファイルを提出した際の記者会見でも、「発展途上国は(日本のような)先進国のモデルを追いかけていればいい」と言い放ちました。

自らを「上」の人間として見て、途上国を見下す思想が、この都知事の“真意”なのかもしれません。

ロンドン五輪の会場

 

昨年のロンドンオリンピックが象徴していました。ロンドンは「300の地域社会で200の言語が話されている」という多民族・多文化都市です。

そこで行われたオリンピックには、「先進」や「途上」による色分けはありませんでした。一人ひとりの人間の努力と多様な文化を尊重する、オリンピックほんらいの精神があふれていました。

 

都知事の近くで働いている友人がいます。知事はたえずどなり声で部下に仕事をさせ、恫喝で部下たちを怒りまくって仕事に追いたてているといいます。

このような同じ仕事をしている仲間にたいしてどなりまくるだけでなく、人を見下す思想、他の民族を見下す思想にはわたしは我慢がなりません。

 

招致委員会がひとつのモデルとしてたびたび引き合いに出すロンドン五輪から、猪瀬知事は一体何を学んだのでしょうか。何も学んでいないのです。

解答は9月に出ます。

(岩手日報)さあ〜、どう責任をとる、猪瀬知事よ!

| news | 06:19 | comments(0) | - |
コメント
コメントする









CALENDAR
S M T W T F S
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 
<< May 2019 >>
LINKS
SELECTED ENTRIES
CATEGORIES
ARCHIVES
RECENT COMMENT
モバイル
qrcode
PROFILE