シルクロード日誌

日本シルクロード文化センターのブログページです。シルクロードに関する情報、コメント、旅日記などを綴ります。
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鉄勒(てつろく)の歴史
しばらくご無沙汰していました。私の部屋のリフォームがやっと一段落しました。タタミ2畳分ほど広げましたので、かなり広く感じます。15畳ほどになりました。まだ、床の上には膨大な量の書籍と文書類が放置されたままです。この整理が大仕事ですが、1週間ぶりにリビングから自室に戻って眠ることができました。

机の上に隙間を作って、きょうのブログを書きました。

今日はこのブログを書き終えると、部屋の整理です。落ち着けるのは来週からでしょうか。
本題に入ります。

こんな状態です。悲惨でしょう?
 
鉄勒(てつろく)の歴史
 
鉄勒はチュルクとも読めます。「チュルク」とは「トルコ」のことですので、トルコ系民族と置き換えて読むこともできます。
鉄勒は南北朝末期の6世紀ころから唐代の8世紀ころにかけて、北アジアを中心に広く分布していた古代チュルク系遊牧諸部を漢族側から呼んだ総称です。匈奴の後裔だといわれています。
 
突厥の「厥」の漢字は、現在の漢字の「欠」に当たります。随分ひどい書き方です。中華思想から見るとこうなるのですね。“血痰だらけの野蛮な遊牧民”、特別な欠陥のある遊牧民という意味でこの漢字を用いたのでしょうね。
 
名称としては、丁霊(丁令)や勅勒の後身で、丁霊は高車丁令あるいは単に高車とも呼ばれましたから、高車の後身でもあります。6世紀の前半にその一部はのちの突厥とともにモンゴリアを支配していた柔然の支配下にありましたが、鉄勒が柔然を攻めようとした時、突厥は柔然に恩を売るべく鉄勒を討ったため、以後はかなりの部族が、突厥が興隆した時にはその支配下にはいり、突厥が弱体化すると半独立の状態になったようです。
 
『随書』鉄勒伝には、東はモンゴリア、西はカスピ海方面までを含め、大きく7つのグループに分けウイグル(回鶻)や薛延陀(せつえんだ)など個別の部族名を挙げています。その風俗は突厥とほぼ同じですが、婚姻形態が異なり、また突厥は死者を火葬するのにたいして、鉄勒は土葬していたという相違点があります。
 
630年に東突厥が唐によって滅ぼされると一時勢力を持ち、またその中の9部族の連合体は九姓鉄勒(トクズオグズ)と呼ばれましたが、646年には唐による※羈縻(きび)支配に服しました。680年代、東突厥の復興時にはその支配下に再度入りましたが、やがてその一つである、ウイグルが強大になっていきます。
 
羈縻政策=羈縻政策(きびせいさく)とは、中国の王朝によっておこなわれた周辺の異民族に対する統御政策の呼称です。古くは漢の時代にもみられますが、唐の時代に最も巧みに利用されました。中国の王朝は、周辺の異民族・諸国家に対し政治的・軍事的・文化的な従属関係をつくりあげましたが、これらの具体化は、領域化(内地化)・覊縻・冊封などの形態を採りました。
領域化とは、支配地に内地と同じ州県を設置し、中央から官僚を送り込んで、そこの住民を中国の国法下に置いて直接支配することです。
次に、冊封とは、周辺民族・国家の首長に王や侯といった中国の爵号を与え、形式的な君臣関係の元に中国の支配秩序に組み込むことです。
両者に対し、覊縻とは、特に中国に近い友好的な国王・首長を選び、都督・刺史・県令などに任じ、彼らがもともと有していた統治権を中国の政治構造における官吏であるという名目で行使させたものです。
 
東ウイグル可汗国
では、鉄勒と切っても切れない関係にある東ウイグル可汗国についても触れましょう。
この東ウイグル可汗国は、古代チュルク族のひとつであるウイグルが、8世紀から9世紀にかけてモンゴリアを中心として建てた遊牧部族連合国家です。
 
突厥支配期の7世紀から、鉄勒の主要な部族連合体だったトクズオグズのなかで頭角を現していたウイグルは、突厥末期にはトクズオグズを率い、さらにバスミルやカルルクを加えて勢力を増して突厥を滅ぼし、744年に可汗国を樹立しました。


写真をご覧ください。

トゥバ南部にある古代ウイグル帝国の要塞だといわれているボル・バージュン遺跡

ここはシベリアです。ロシア共和国内のシベリア南部のトヴァ自治共和国に古代ウイグルの遺跡があります。わたしはまだ行ったことがありません。一度は行きたいと思っていますが・・・ 古くはスキタイ・匈奴やモンゴルやその後身に至るまでほとんどの遊牧民族はこのあたりから発祥しました。シベリア南部はトルコ系遊牧民族の揺籃の地なのです。

わが日本シルクロード文化センター役員の寺田亮平君は、毎年夏、
この地を訪れてトヴァ音楽の研究に通っています


(上)日本シルクロード文化センターの月例「シルクロード講座」でトヴァの民族衣装を着て準備中の寺田君


現在のトヴァ人です=資料から
 
この項のご紹介はここまでにとどめておきましょう。
 
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