シルクロード日誌

日本シルクロード文化センターのブログページです。シルクロードに関する情報、コメント、旅日記などを綴ります。
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最近の出来事とわたし

“最近、ブログが見えないですね”などの声に怯えて、10年前に発行した拙著『シルクロードの光と影』の旅日記を連載しています。原稿があり、写真も何とか残っているので「連載」できています。7月のツアーも同じコースを行くので、復習のつもりもあります。

 

最近の出来事では、少し旧聞に属しますが、大相撲3月場所の照ノ富士と琴奨菊の取り組みでした。

 

“優勝”が目の前にぶら下がって来た照ノ富士、大関から関脇に落ちて復帰するかどうかの瀬戸際の勝負。

体をかわした照ノ富士に対して“モンゴルへ帰れ”の怒号とは別に、私なりの考えがあります。

“立ち合いの変化”は相撲の決まり手です。「髷をつかんで投げる」のは禁じ手で反則です。立ち合いの変化を反則として「禁じ手」にしているのであれば非難されるべきです。そうではない。立派に相撲を取って勝った。相手の表情・態勢・立ち位置、さまざまの状況を見ての判断で勝負に勝ったのです。

「卑怯」とか「大関らしくない」とかは、これは別の考え方でしょう。

 

“大相撲は国技だから”相撲の精神を外国人は知っていない。“日本人の心”を知らないモンゴル人、などの声があります。断っておきますが、大相撲は国技ではありません。政府・文科省の法律にも条例にもどこにも書いてありません。大相撲専用の体育館を建てて、その名称を「国技館」としたために、多くの国民が“相撲は国家が認めた国技だ”と勘違いしているのです。

※きょうの写真は、すべてインターネットからとりました

 

相撲は古くからの歴史と伝統があります。そこへ外国人が入ってきて相撲を取るなどとは想像もできなかったでしょう。しかし、戦後の世界、ましてやグローバルな時代になってきて、日本にも大勢の外国人が来ています。相撲の世界にも入ってきました。特に大相撲がNHKからも放映もされなくなるような危機的な時も含めて、モンゴル人の白鵬が相撲協会に果たした貢献は特筆に値するでしょう。

 

相撲の決まり手にも変化が現れました。大相撲には俗に言う「四十八手」の決まり手がありましたが、モンゴル相撲の「ブフ」が入ってきてから20手くらいの決まり手が増えたといわれています。相撲の内容にもモンゴル相撲は大相撲に貢献しているといえます。

 

本題に戻ります。

 

照ノ富士が真っ向から勝負をして勝ってほしかったと私も思います。しかし、鶴竜との勝負で前から痛めていた膝を再び痛めて、照ノ富士も瀬戸際だったと思います。一方で琴奨菊は、あのような突っ込んでいく立ち合いで何度も負けています。思い切り後ろに下がった立ち合いで突っ込んで行けば、体をかわされることは目に見えています。照ノ富士が戦略として勝ったのです。これは勝つか負けるかの勝負です。日本人が負けたからといって、筋違いの「モンゴルへ帰れ」などは言うべきではありません。

 

それにたいして「排外主義」とか「ポピュリズム」であるとかのレッテル貼りはしたくありません。ただ、いま世界を席巻している問題は、トランプやヨーロッパの極右政党などが主張している、イスラム教徒は出ていけ!の志向と共通する「モンゴルへ帰れ!」はいただけません。明らかにこれは「ヘイトスピーチ」です。

最近、テレビなどで“日本のここはすご〜い”などの番組が氾濫しています。見ていて心地よいでしょう。でもあれにはメディアの戦略もあるようです。

 

自虐史観とは、分かりやすく言えば、アジア太平洋戦争などで日本(軍)が各国に与えた虐殺などの負の部分を強調するという使い方をして、事実上、与えた被害を過小評価する考え方です。

 

これに対して自讃史観は、自虐史観にたいしてことさら日本あるいは日本人は他国に対して優性である、優れているということをより強調することに使われているようです(この分野は素人ですので主観です)。

いってみれば、他国や外国人はダメで、日本(人)はすぐれているという意味になるようです。ここから、モンゴル人が勝つと「それは卑怯な手だ。モンゴルへ帰れ」となるわけです。ヘイトスピーチは法律でも禁じられています。それ以前に外国人であろうと日本人であろうと、なぜ、同じように思えないのだろうかと不思議に思えます。

 

そして、スポーツは国と国とのたたかいではなく、あくまで人と人の勝負なのです。

私の意見に賛成する人は少ないでしょう。しあkし、私はこの意見をあえて言います。

| 大相撲を論ず | 10:37 | comments(0) | - |
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