シルクロード日誌

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遅きに失した沖ノ島世界文化遺産登録−3

 では、改めて「沖ノ島」そのものの説明と登録に至るまでの経過を含めてご紹介しましょう。

 

 宗像・沖ノ島と関連遺産群は4〜9世紀に航海の安全を祈る古代祭祀(さいし)が行われた九州北部の沖ノ島(宗像大社沖津神宮)や大島(同宮遥拝所、同大社中津宮)、九州本土の同大社辺津宮、祭祀を担う豪族が築いた新原(しんばる)・奴山(ぬやま)古墳群など宗像、福津両市の8件の国指定遺跡で登録をめざしていました。

沖ノ島を中心とした地図。私は10年ほど前に沖ノ島周辺の対馬と壱岐を訪問して、朝鮮半島との文化的な交流や「元寇の役」などに関する調査活動を行った。対馬では、日露戦争の際、ロシア艦隊が撃沈されるところを遠望できて、海上の水兵たちを救助したという話を聞いた。

沖ノ島は周囲約4km。九州本土から約60km離れた玄界灘の海上にぽつんと浮かぶ

 

 諮問機関の国際記念物遺跡会議(イコモス)は、このうち大島と九州本土を除く沖ノ島付近の4件について世界遺産への登録を勧告しました。沖ノ島には国家的な祭祀の遺跡が残り、指輪や鏡など大陸との交流を示す奉納品が出土しました。

 

 除外条件を巡っては、2013年に富士山(山梨、静岡両県)が世界文化遺産に登録された際、イコモスは構成資産の三保の松原(静岡市)の除外を条件に登録を勧告し、日本政府が説明した結果、世界遺産委員会では三保の松原も含めてすべて認められた経緯があります。(5月5日、日本経済新聞の記事から引用)。

 

 今回の沖ノ島に関しても、イコモスは沖ノ島のみを世界遺産に登録と主張していたのですが、日本政府の働きかけもあって九州本土の各種歴史遺産を含めての登録となりました。

 私がこのブログの表題に「遅きに失した」と書いたのは、沖ノ島のようなところをこそもっと早くに世界遺産への登録を申請するべきだったということです。それが全面的に認められたことは評価できますが、このような場所をこそ、その価値を認めるベきだったと思います。

「中津宮」の境内には天の川が流れ、その川をはさんで牽牛神社と織女神社が鎮座

 

 それまで、あるいはこれまでの世界遺産登録は、まるで「世界遺産登録競走」であって、“この競争に打ち勝てば我が世の春来たれり”といわんばかりの風潮に大きな警鐘を乱打してきたからです。それは世界各国でも同様でした。

 

下記の世界遺産登録ランキングを頭に入れておいてください。

世界遺産登録数国別ランキング

  • 1位……53件 イタリア
  • 2位……52件 中国
  • 3位……46件 スペイン
  • 4位……43件 フランス
  • 5位……42件 ドイツ
  • 6位……36件 インド
  • 7位……34件 メキシコ
  • 8位……31件 イギリス
  • 9位……28件 ロシア
  • 10位……23件 アメリカ
  • 11位……22件 イラン
  • 12位……21件 日本
  • 同……21件 ブラジル
  • 14位……19件 オーストラリア
  • 15位……18件 ギリシア
  • 同……18件 カナダ
  • 17位……17件 トルコ
  • 18位……15件 スウェーデン
  • 同……15件 ポルトガル
  • 同……15件 ポーランド
  • 次点……13件 ベルギー
| 環境・自然保護関連 | 09:10 | comments(0) | - |
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