シルクロード日誌

日本シルクロード文化センターのブログページです。シルクロードに関する情報、コメント、旅日記などを綴ります。
<< この世に地獄はあるのか! ―シルクロードは平和でこそ発展するべきです― | main | この世に地獄はあるのか! ―シルクロードは平和でこそ発展するべきです― >>
この世に地獄はあるのか! ―シルクロードは平和でこそ発展するべきです―

もう10数年前になるでしょうか、カシュガルの街を一人で歩いていたとき、あるホテルの入口に、風に吹かれてちぎれそうになっている「通知書」が張られていました。

よく覚えていませんが、「少数民族が3人以上で集まるときは当局の許可を得ること」ということがメインでした。要するに“少数民族は悪いことをするから、無断で集まってはいけない”ということです。

その後、世界中にニュースが流れました。「ウイグル人のテロ分子10数人が集合して警察署への襲撃を企んでいた」と。

 

この実際の話は、ウイグル人の息子だか娘だかの結婚式の打ち合わせで、両家の男たちが相談をしていたところを、同じウイグル人が安全局に密告の通報をしたということです。「10人くらいが集まってテロの準備をしている」と。駆けつけた軍警によってほとんどのウイグル人が殺害されました。

恐ろしいことに安全局は、「ウイグル人が同じウイグル人のテロの陰謀を当局に密告すれば多額の報奨金を与える」としているからです。

 

もっと恐ろしいことには、「ウイグル人の3分の1は安全局)スパイ」だという説があります。信じたくはありませんが、かなり信ぴょう性のある話です。

 

スパイに志願すると、自分の給料と同じ金額を安全局からもらえるという「話」も聞きました。いや、私は遠慮して「話」としていますが、事実です。中国の国家予算のうちの国防費よりも安全局の予算のほうが多いということが何よりの証拠でしょう。

 

さらに、家族のうちで子弟を外国に出している家族は当局に届けなければならないし、その家族のパスポートはすべて提出させられています。没収です。海外に出ている留学生たちも、帰省すると海外での言動がすべて把握されていて、お咎めがあるととんでもないことになります。その内容はあとで詳しく書きます。

これは私の撮影した最高傑作なのですが、原版がなくなりました。

メシュレプを演奏するメキトのおじいさんたちです。

もうこのうちのかなりの方がこの世を去りました。

 

以前は日本にいる留学生や働いている人たちは、比較的自由に故郷との往復ができました。しかし、今では帰郷しても、どのような理由で拘束されるかわかりません。「拘束」ということは昔でいう「労働改造所」とか「強制収容所」でしょう。そこでは裁判なしで殺されても、理由も聞かされないし、何の話もありません。チベットでは銃殺された遺族に対して、当局は銃殺に使用した「弾丸」の料金を請求しているのです。

 

今ではウイグル人が党や政府の役職についていても、次々と解任・解雇されています。そしてかつての言行に不審な点があれば終わりです。

 

ここまで書いてきて、私はこのブログを書くのがつらくなりました。隣の国で、しかも私が、そして多くの日本人が親しみを感じている中国の政府と党が、このような仕打ちを少数民族に加えているということを信じたくはありません。

 

今私が書いているブログでも、中国当局はしっかりと把握していることでしょう。ウイグル人がどこかの国に帰化しても帰省すればおかまいなしに逮捕しています。外国人の私が行けば、「スパイ」などの理由をつけることができます。

| ウイグル情報 | 03:28 | comments(0) | - |
コメント
コメントする









CALENDAR
S M T W T F S
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 
<< August 2018 >>
LINKS
SELECTED ENTRIES
CATEGORIES
ARCHIVES
RECENT COMMENT
モバイル
qrcode
PROFILE