シルクロード日誌

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強制収容所からの生還者の生の声を聞きました

 ※2回前のブログで、せっかく中国の民族政策をスタートさせたのに、生還者のナマの声が聞けたので、方  向を転換しました。ご了解ください。

 このブログでは、以前からもそうでしたが、実名や写真なども配慮して掲載してきましたが、実名の拘束者・死亡者名簿も公開・発表されましたので。その個所は実名としました。その旨ご賢察ください。

イメージ写真=ホータンのポプラ並木

イメージ写真=ウイグルの娘は踊りが好き(2005年頃、野口克也撮影)

 

 

2人目のゲストはヌーリ・ティップ氏。

 彼は兄が飯田橋の理科大学へ留学したので、兄を慕う彼は同じ大学に留学しましたが、その兄タシポラット・ティップさんは、帰国後は学部長を経て新疆大学の学長でした。現在、死刑判決(執行猶予2年)を受けています。

 

 おそらく中国共産党員で、中国の政府と党に忠実な学者だったであろうウイグル人の彼が、すべてのウイグル人の知識の頂点に立っていたであろう彼が、なぜ死刑判決を下されるのでしょうか。何も悪いことはしていないのに、です。執行猶予2年ですからおそらく執行はされないでしょうが、なぜでしょう。

 

 さらに、このように水谷さんからもたらされた105名の知識人拘束者名簿と32名の死亡者名簿は何を意味するのでしょうか。

 

 2人のウイグル人ゲストは言いました。「中国はものを書く人(インテリゲンティア)を怖がる。だから、そこからなくしていこうとしている」と。

 

 知識人は広く世の中へ意見を発出します。中国のこの姿やこれまでの抑圧の歴史を知られては困るから。その内容を知らせないようにする、ということです。

 まるで、カンボジアのポルポトによる数百万人の虐殺と同じです。あるいはナチスドイツにも引けを取りません。

 

 ほとんどの知識人が皆殺しになりました。ジェノサイドです。民族浄化の作業です。

 どなたかが話していましたが、あの文革よりも今のところは、規模は小さいですが、その残虐性は文革を上回っていることでしょう。

 

 水谷さんはオムルベクさんに聞きました。「拘束された人が殺されたところを見ましたか?」「わたしは房に入れられていたので、連れていかれるところは見ましたが、どこへ連れていかれたのかは分からない」とのことでした。

 

 房内の生活は、まず何よりも、中国共産党と習近平主席と中国政府をたたえる「作業」から始まります。感謝の言葉を述べるのです。徹底的にやらされます。これが足りないと食べられません。

 党のいうことをすべて受け入れるか、これが足りないと死ぬまで拷問を受けます。受け入れなければ「死」あるのみです。

 

 朝の8時ころの朝食は中身のないマントウとおかゆのみ。これが朝晩同じもの。

 午前8時ころの朝食から昼まで、さらに夜の12時半すぎまで学習会です。

 革命歌を唄い、党への賛美そして、政治学習です。

 夕方からは自己批判と他人への批判。“私がウイグル人で悪かった。ムスリムで悪かった。私は死ぬまで党のものだ”と言わせられるのです。

 さらに正体不明のクスリを飲まされます。どのような薬かわからないけれど、ひどい下痢になった。友人は薬を飲まないで、私の目の前で拷問されて死んだ。もう1人は腎臓を傷めて血尿になった。

 すさまじい抑圧と拷問、死ぬ直前には腎臓移植されて莫大な利益を生み出させられます。

 

 奇跡の生還を果たした彼オムルベク・アリ氏は最後に言いました。

 いかに強い国であっても、独裁国家として少数民族を弾圧し、統治していけば、必ず正義によって倒されます。私は一匹のアリのように小さい存在ですが、中国の独裁を世界に訴えます。世界には人道・人権・正義を尊重する人がたくさんいます。正義は必ず勝ちます。 

 

 これまで述べてきたように、いま、海外にいるウイグル人のほとんどは故郷へ帰ることができません。その多くの人が家族を拘留されています。

 いま必要なことは、中国・新疆で起こっているこの事実を世界の多くの人びとや団体に届けて国際的な世論を高めることだと思います。「正義は必ず勝つ」ことに確信をもって。

南疆のどこかの農村のおじいさん

カシュガル郊外メキトの農村のトフティさん。ドゥランムカームの演奏者。

日本シルクロード文化センターの設立総会にも来てくださった私の友人です。

外国へ何度も行ったことのある彼は、どこに拘束されているのだろうか。

トルファン郊外の高昌故城の土産物売り場の娘さんたち。10年以上も通っているので、

この子たちが小さい時から知っていました。「アッ!日本人のおじさんが来た!」ということで・・・

 

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