シルクロード日誌

日本シルクロード文化センターのブログページです。シルクロードに関する情報、コメント、旅日記などを綴ります。
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中大の考古学シンポに行ってきました

もう旧聞に属しますが、3月30日の土曜日、中央大学人文科学研究所公開シンポジウム「ユーラシア考古学を楽しむ」に行ってきました。

 

旧ソ連が崩壊して以降、ユーラシア関連の遺跡の発掘や古文書の公開など、膨大な量の資料・史料がロシアから奔出していますが、中央アジア分野においても例外ではありません。

この日のシンポジウムは、ユーラシア大陸各地域で発掘に当たってきた各分野をけん引する研究者が一堂に集って、ユーラシア考古学の現在に迫ることにありました。

 

我が家から車で40分くらい。中大は八王子という住所でしたが、府中の少し先という辺りに、多摩動物園の近くに白く大きなビルが立ち並んでいます。それが、私も初めて行った中央大学の多摩キャンパスです。

学食を食べました。カキフライにハンバーグがついたライスで520円!なんという安さでしょう。しかし、学食というものはどこでもこれくらいの値段でしょうね。

まさに「白亜の殿堂」ですね

 

おなか一杯になって会場につくと、ロビーで我が日本シルクロード文化センターの会員である当金彦宏さんにお会いしました。そして、向こうのテーブルには創価大学の林俊雄先生があり、ご挨拶して教室に入ると、我が日本シルクロード文化センターの創立10周年記念の集いで記念講演をしていただいた森安先生が大阪から来ていました。私がこのシンポを知ったのは「森安通信」で知らされたからです。数年前の創立記念の講演のお礼を改めて言いました.

立っている方が森安孝夫先生です

 

 

このブログでシンポの報告を事細かに報告することはできませんので、誰が、何を報告したのかを記してみます。

 

その前に、会場はテーブルが15人か20人ほどしか座れない程度だったのですが、最終的には49人近くがいました。事務局の目算が外れて2倍も来てしまったようです。

狭い教室がいっぱいになりました。

私の席は前列の机の中央でしたが、ご覧の通りです。

 

冒頭の報告は、総論的なものとして位置づけられていたようです。

林俊雄先生からの「ユーラシア考古学を楽しむ」です。

林さんは報告の「意図」として次のように書いています。

「考古学は、マスコミに取り上げられることの最も多い学問である。一般大衆に対する関心、新発見に対する期待が高い。新発見は、それまで論争が続いてきた問題に決着をつけることもあれば、定説を覆すこともある。またさらなる謎を呼ぶこともある。それらの新発見の中から、私が特に関心を持ったもの、私自身がかかわった発掘を中心に8件を取り上げる。ユーラシア考古学の成果、現状、現代社会との関わりを紹介し、知の世界に遊んでいただきたい」とあります。

林俊雄先生

 

8件をご紹介しておきましょう。

  1. 狩猟採集の段階で高度な技術、社会制度(アナトリア)
  2. 車両の起源(メソポタミア、中欧)
  3. 馬の家畜化(ウクライナ、カザフスタン)
  4. 草原遊牧権力の発生(モンゴル、トゥバ、カザフスタン)
  5. 匈奴の王公墓は衰退期(モンゴル)
  6. 赤色象嵌装飾品は5世紀か7世紀か?(アルタイほかユーラシア各地)
  7. チュルクの石人は第一突厥から存在したか?(モンゴル、天山)
  8. 「アルタイのプリンセス」返還問題(アルタイ)

 

まさに息を呑むような内容で、耳をそばだてて聞き入りしました。

私がこれまで出席した数多くのシンポジウムのなかでも、この日はもっとも緊張してきたシンポでした。

私は少しの休憩時間の時に、林先生とお話しして5月の「シルクロード講座」でのお話をお願いして快諾されました。

 

 

続いての報告は、これも著名な山内和也先生(帝京大学教授)によるお話し、

「スイヤブと砕葉鎮城」

山内和也先生

 

 

次は、岩本篤志立正大学准教授による「バクトリア北部の仏教遺跡と玄奘―立正大学の発掘調査から」

 

 

最後は、清水信行先生(青山学院大学名誉教授)による、「沿海州渤海古城 クラスキノ城址の調査成果と課題」

私たちのクラブに渤海を研究したいという会員がいます。

私自身も2011年4月に、秋田県の渤海の迎賓館の遺跡を見に行ったことがあります。

 

 

立正大学の岩本先生とお話しする時間が少しありました。

わたしの尊敬する加藤九祚先生と最後にお会いしたのはウズベキスタンの国内空港からタシケントに向かう空港でした。そのとき九祚先生は「おや野口さんじゃありませんか」と声をかけて下さいました。そのときの先生には10人近くの若手の研究者風の方がたがいました。「いや、立正大学の人たちですよ」と言っていました。

ここで加藤九祚先生にお目にかかったのが最後でした。

カラテペの発掘現場

 

ここでティータイムがあり、続いて若手の先生方によるレポートが各20分ずつありました。

しかし、先生方の報告というものは、ほとんど時間を無視して話すので、1人で20分や30分は平気で時間オーバーします。です方からティータイムでゆっくり交流したりする時間がありません。

 

私はやっとのことで渤海の報告をされた清水先生にお会いしてシルクロード講座でのお話を要請しました。

他の先生とはやっと名刺を交換するのみでした。

いずれにしても、この日のシンポジウムは、私に強烈な刺激をもたらしてくれたものでした。

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