シルクロード日誌

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あ〜!天安門!

 きょうのテーマは、ご承知のように「天安門事件」から30年が過ぎた記念の日に関してです。

 「あ〜!天安門」という表題は、私が北京へ留学した最初の中国語教科書の項目にあった言葉です。

 “天安門は、私たちの中国を救ってくれた中国共産党のシンボルだから、これを敬愛しよう”という意味合いがあったのです。

 

 その天安門前広場は広大な広場です。文革のとき、紅衛兵100万人の集会があった時もラクに入れました。

私自身もこの広場は、数々のドラマと悲しみと怒りを感じたところでした。

 

 

 その天安門で、中国共産党は“人民を守る”はずの中国人民解放軍を使って、その守るべき対象の「人民」を虐殺したのです。虐殺です。機関銃や戦車で踏みつぶしたりして多くの市民や学生たちを無差別に虐殺したのです。

 

 1989年の事件ですから私は文革の嵐のもとで帰国を果たしてから、20年余リが過ぎていました。わたしは文革の根本的な根源は何だったのかということを考えていましたので、とても大きな関心がありました。

 

 その年の夏、新疆シルクロードの帰りに西安経由で北京に2〜3日滞在してから帰国する際、ガイドのお嬢さんから北京空港で手紙を託されました。彼女は学生の頃日本語を学んでいました。卒業後は恋人ができて来年、結婚することになっていました。その彼が天安門事件で当局に追及されていて日本に亡命していたのです。その彼に手紙を持って行ってほしいと、少しの時間に「走り書きしたのです。それを頼まれたのです。

きょうの写真はすべてネットの引用です

 

 普通、このようなことは違法です。あるいはスパイに引っ掛けられやすいのです。その中身が麻薬であったりしたら刑務所に数十年囚われます。しかし彼女は空港にあった紙切れにサッと書いていましたから封筒に入っているわけではありません。

 渡されてからチラっと初めの部分だけ目を通しました。「恋しいあなた・・・」というたぐいの恋文です。それだけで安心して自分のポケットにしまいました。

 

 帰国後、彼女から聞いた番号に電話しました。中野区に住んでいた若い青年の声がしました。ものすごく警戒している様子がアリアリと分かります。「誰だ!誰に頼まれた!」ときつい言い方で中国語で言います。わたしは自分が日本人であること、あなたの恋人から頼まれたことを中国語と日本語で言いました。

 

 2〜3日後、高田馬場駅で会いました。かれは一人で来ましたが、うしろの柱の陰には3〜4人の若者がいました。

 ここ日本の地でも、中国の公安の目は光っているのです。彼ら彼女らの中国の親兄弟がひどい目に合うのです。「ひどい目」というのは、連日、地域の共産党事務所に出頭させられて批判されることから=これを中国では「学習」という=、刑務所に行くことまで何段階もあります。

 

 別の機会の話ですが、チベットでは、銃殺されたチベット人僧侶の実家に安全局から請求書が来ました。それは銃殺に要した銃弾の費用と彼を納めた棺の代金だったと言います。

 

 別の話。

 あるとき新宿駅から成田まで成田ライナーで行きました。そこへ中国人青年が迷いながら近づいてきました。そこから北京の彼の家近くまでずっと一緒でした。

 かれは大学時代に中国共産党に入党しました。「なぜ、入党したの?」と聞きました。彼は言いました。「入党すると会社の待遇や給料や出世も良いからです」といいました。中国共産党の実態がよくわかる話です。

 

 彼に言いました。「天安門では千人を超える学生や青年が殺されたんだよ。そんな党に魅力があるのかい?」というと「いいえ、千人もいません。数百人だといいます」。「国民党の政治から人民を助けるという共産党が数百人であっても人民を殺していいと思うのかい?」「中国共産党は1人であっても人民を殺してはいけないのじゃないのかい」というと彼は黙り込んでしまいました。

 

翌日、奥さんと3人で食事をしました。彼らの住まいは人民解放軍の義父の住まいにいるとのことでした。北京飯店での奥さんはそばかすが彼女の美しさを増すかのような、とてもきれいな奥さんでした。その彼女は「あなた!天安門のことは野口先生の言うとおりでしょ。あなたも以前は、野口先生と同じことを言っていたでしょ!」と夫を厳しく責め立てました。

 

 彼ら夫婦も天安門事件のときは北京大学の学生でした。

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