シルクロード日誌

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金婚記念のチベット・アムド旅行

ラプラン寺へ

この日は炳霊寺石窟から夏河という街へ。ここで「小都市の夏河」と書こうと思ったのですが、小都市といえども中心街は大きな大きなビルやホテルがあります。そのほかでも、まるで大都市並みの様相です。

その夏河の大きなホテルについて一服してからラプラン寺へ。

ドルチェに「一服っていう意味知ってる?」と聞きましたが、知りません。日本人の若者に聞いて、いったい、どれくらいの人が知っているでしょうか。それともそんな日本語を話す私のような人が希少価値なのでしょうか。

2人で笑顔で写真に写るなど稀有のことです。ラプラン寺の入り口で

とにかく広い。左の奥もその向こうもずっと境内です

 

 

この寺はチベット仏教の寺。甘粛省甘南チベット自治州夏河県にあります。

そしてこの寺はゲルク派の寺院。漢字では「拉卜楞寺」と書きます

チベット自治区のガンデン寺・セラ寺・デプン寺・タシルンポ寺、青海省のタール寺とともにゲルク派六大僧院のひとつとされているので、それはそれは大きな広いお寺です。

広い、としかいいようがありません

 

1710年に創建され、往時は108の寺があり、活仏も500人前後が在籍していたといいます。しかし、1960年代半ばから始まった文化大革命で閉鎖され、多くの堂・僧院が破壊されたのです。文革後、多くの建物が再建され、現在在籍している僧は千人規模になっているといいます。現在は、チベットのゲルク派寺院では最高レベルの学問寺とされているそうです。

 

なにか哲学的な風貌のお坊さんですね

 

話も所も変わりますが、10年ほど前にチベット自治区へ行ったことがあります。その時の話ですが、「ポタラ宮には、かつて5000人いた僧侶が、今も残っている僧侶はたったの12名」だといいます。ほかの数百人は、僧侶の服装をした人民解放軍の若い兵士たちが、頭を丸めて相異を着て監視と警護に当たっているといいます。

 

チベットのほとんどすべての寺院では、貴重な仏像などは文革期にすべて破壊されあるいは持ち出されて、金箔や銀箔などはすべて紅衛兵たちに略奪されました。

ですから現在の若い僧侶たちで本物の僧侶が果たして何人いるのか大変興味のあるところです。さらに仏像類はほとんどすべてがその後造られたものなのです。あるウイグル人の友人の息子が、言っていました。「俺の友達のお父さんは、金がなくなると金の仏像などを取り出して金に換えていた」と言っていました。新疆にはお寺は少ないのですが・・・

 

繰り返しますが、このお寺はとにかく広い!駐車場から入り口までは歩いて30分以上かかります。そこからまた広い内部を歩くのですから大変です。おとなしい僧侶のガイドがついてくれたのですが、おとなしいのでほとんど話しません。「君はガイドなの?」と聞きたいくらいですが、ほとんどしゃべりません。見事なほどです。ああ〜!どういうことなのだ〜!

 

 

広い場所を、よく「東京ドームの何倍」と表現しますが、そのドームの広さというものが分かりません。とにかく広いのです。

私はその広さを知っているということと、あまり紹介される内容に関心がないので、途中で2人をほっぽり出して1人で歩くようにしました。

 

2年前のことです。受付近くの僧侶たちの休憩所のようなところで休んでいた時のことをお話ししましょう。

チベット人の僧侶たちと雑談をしていると、突然、中年の男が話に割り込んできました。それで私に質問してきました。

 

「私は北京のある大学で哲学を教えているものですが、あなたは毛沢東思想が世界で最高峰の哲学であると思いますか?」と聞いてきました。この種の中国語で語学を学んだのでかなり話せます。

 

「文革の前後からその種の話は聞きましたが、当時も今も、そのように思っている人は地球規模で言えばごく少数です。毛沢東のまわりの党幹部たちは自分の出世のために、盛んにそのようなことを言ってましたが、ほかの多くの中国人は、仕方なく言っていました。世界でそのように思っていた人はほとんどいませんでしたよ。洟もひっかけないといえるでしょう。大体そのような思想は多くの場合、革命闘争の中で集団の英知で生まれてくるものですから、1人の幹部が生み出すことなど、およそナンセンスです」。

 

すると驚いたことに彼の奥さんが手をたたいています。それで夫に言いました。「分かったでしょ?この人の言うように、まだまだ世界では通用しないのよ。この方の言うことが客観的な事実よね」と。

そこにいたチベット人の僧侶たちは、手をたたいてほめることもできないので、複雑な表情でしたが、あきらかに私の意見に大賛成という表情でした。

それが私のラプラン寺の思い出でした。

若い僧侶たち。わたしの話に大満足の様子でした

 

とにかくラプラン寺は広かった。

1時間ほどたってから2人の女性が夢中になっておしゃべりをしながらかえってきました。

また、30分以上歩いて駐車場まで歩きます。

ワイフは、宗教学を学んだ事があるので、精力的に歩いていました

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